悠々閑々 アンティークと暮らす
いま世界中でインテリア業界で大ブームになっているインドのヴィンテージ家具やアンティーク。コルビジェの従妹であり大切なビジネスパートナーだったピエール・ジャンヌレ。2人は1950年代~にインドのチャンディガール都市計画を行い、7000個もの建築が作られていますが、その当時ジャンヌレがデザインした椅子やテーブルが再認識されたりしています。長い年月を人々の生活の中で生きぬいてきたアンティークやビンテージをし少し今の暮らしに取り入れてみる。今回インドに行ってそんなインドの勢いも感じるアンティークなインテリア小物を厳選して持ち帰りました。悠久の時の流れの一瞬をそこに閉じ込めたような不思議な磁場が生まれてなんだかとても落ち着く空間が新たに生まれるのがとても楽しい。そして100年200年と人々の暮らしを守ってきたそんなパワーも感じられます。
ガウリヘッド
60~70年前、インド中西部マハラシュートラ州のもの。真鍮製。
ガウリヘッド(Gauri Head)。ガウリとはシヴァ神の妻である女神の名前の一つであり、愛・母性を表す神のこと。インドでは結婚の祝いに、愛を象徴するガウリヘッドをプレゼントし祝福する習慣があり、これを家に飾れば夫婦円満と言われています。
家庭の繁栄を見守る「ガウリヘッド」をリビングに。こちらは高さが違う3つまとめて飾っていますが、1つ1つ女神の表情が違います。1つでもとてもインパクトがあるので1つで飾っても素敵です。プレゼントにもおすすめ。
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長い手のカップを持つ男の像
アンティークはすべて1点物。そして現代の家でも違和感なく飾れるように1つ1つにぴったりの台座を制作しています。こちらの長い手の男は古い木製の不安定なボートのような台座にのっているのですが、その木製の台座がぴったり収まる、安定感がある黒のモダンな新たな台座に古い台座ごとセットしています。テーブルの上には、さりげなく置いてみるとなにかどことなくユーモラスな表情に心が和みます。
守護神のマスク
リビングにも、魔除けのスタンド。
60~80年前のもの。真鍮製。インド南西部のカルナタカ州のもの。
悪霊を追い払うための儀式で使われていたブータのマスク。ブータ(Bhuta)とはシヴァ神が悪霊となったものであり、シヴァ神の激しい側面が表れているもので、これにより悪霊たちは逃げていくとされています。
インドにはたくさんのお寺があり今でも熱心に人々が参拝をしています。こちらもそんな寺院で市井の人々の生活をずっと守ってきたシヴァ神でしょうか。シヴァ神はヒンドゥー教の神様の中で最も力がある神様の一人で破壊と再生を司どっていて、ヒンドゥー教の神様は仏教と融合し、日本では不動明や大黒神と呼ばれている神様で、日本人の私たちにも実はなじみ深い神様ですね。
こういった重量感のあるアートはホテルや商業施設にもおすすめです。
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煙草入れのポーチとジャイナ教出家僧の絵
寝室には、ジャイナ教出家僧の絵の2枚組とたばこ入れとして使われた真鍮製のポーチを飾ってみました。
煙草入れは数世紀前のもの。ラジャスタン州。真鍮製。
砂漠と王族で知られるラジャスタン州はマハラジャ一族が使った豪華な装飾品が数多くあります。こちらのポーチも装飾的な真鍮製のリボンのようなものがつけられていて当時の瀟洒な趣味の王族たちの趣味もしのばれます。実際にポーチの蓋もとることができます。このポーチにぴったりあうアイアンのポールを制作してそのまま飾れるようにしてありますのでいろいろな場所において楽しんでいただけます
絵画のほうは書物の1ページだったのでしょうか、裏側にも細かな字でジャイナ教の経典がかかれているようです。裏の文字も見えるようにガラスで挟み込む形で額装されています。
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