言葉の持つイメージ The Images or Words
“勇気とは、立ち上がって意見を述べるために必要なものだ;また、勇気とは、座って聞くために欠かせないものだ。“ ――ウィンストン・チャーチル
私はこの引用が大好きです。‘良きリスナーであれ’。いつもそこにいて、礼儀正しく聞いてくれるリスナーであれと、常に私に言い聞かせてくれます。そしてこの引用は、私が何か先頭に立ってものを言わなければならないシチュエーションで、常にその苦痛を克服する力をくれるのです。今日、表現の自由は全く新しい意味を獲得し、私たちは何でも言いたいことを言える時代になりましたーある程度までは。ーそう、検閲は’au courant’, 常にはりめぐらされているようなものです。こうして私たちの意見は分断され、まさに“両者は決して出会うことがない”というところまできてしまいました。
私は、言論や言葉の持つパワーによって、私たちの内部にあるイメージ、考えや精神、こころ、が私たちの言葉を聞くリスナーに明らかにされていくのだと信じています。私たちをひとつにしようという大義名分の下で実は分断しようとするスピーチを聞いていると、このスピーチの意図は一体何なのだろうと思わずにはいられません。私たちが生きていくよりどころとするべき、シンプルな真実。それは、他者のものの見方や立場を尊重すること。それは、他者への敬意、規律正しさや思いやりのこころ、愛にあふれた精神の証です。