春の不調、花粉症:薬を使わない花粉症対策
Date 2020.02.04
春は花粉症の季節。日本に住んでいると花粉に悩まされている方は多いのではないでしょうか。スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ… 花粉症の季節は眼鏡&マスク、強い薬が習慣化している人も、まず自分の体の内側から根本的に改善させてみませんか?
■そもそも花粉症の原因は?
花粉が体内に蓄積してアレルギーを起こすから、と一般的に考えられることが多いと思います。
日本人の持つアレルギーの病気として他によくあるのが、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど。外から入ってきた異物に対して、体の中の免疫が過剰に反応して様々な症状を引き起こすことがアレルギーです。
■アレルギーを治す方法
アレルギーが出ないようにするには、アレルギー物質を体に入れない方法と(マスクや空気清浄機)、体の反応を抑える方法(薬を飲む)があります。ただ、この方法だと、あくまで対処療法であり、根本的な解決になりません。
体の免疫力を高めて、アレルギー反応の出ない体、花粉に強い体をつくることが重要です。ユーカリやティートゥリーなど、免疫力を高めてくれるアロマオイルの香りを嗅ぐと良いと言われていますね。
■アーユルヴェーダでの花粉症
アーユルヴェーダでは、人間の体を含めた自然界のすべてのものは、「ヴァータ(風)」「ピッタ(火)」「カパ(水)」の3つのエネルギーでできていると考えます。花粉症など春のアレルギー症状は、冬の間に体内に溜まった「カパ(水)」が流れ出す為、と考えています。季節性のアレルギーが春~夏にかけて発症することが多いのは、この為です。
漢方でも、花粉症のアレルギーを抑える為には「小青竜湯」で体内の水分の循環を促し、余分な水分を排出することが効果的とされていますね。花粉症対策には体内の水分量をバランスさせることがカギになっています。
■薬に頼らない花粉症対策
アーユルヴェーダはハーブやスパイスなど自然のものを使って体のバランスを整える、伝統医学です。アレルギー体質を治すには、まず自分の体を良く見直し、生活習慣を治して体質改善を行い、免疫力の高い体を作っていくことが大切です。アーユルヴェーダの花粉症対策は、毎日の生活の中でできる簡単なものばかりですよ。
【やるとよいこと】
・白湯を飲む
白湯は体内の不要な水分を排出し、体を温めてくれます。1日1リットルを目安に飲みます。
・ターメリックを飲む
ターメリック(ウコン)には、アレルギー物質を感知したときに体内で作られる物質(TNF-α)の発生を抑える作用があるという研究結果があります。温かい牛乳にターメリックを混ぜて飲んだり、カレーを食べたりして積極的に摂取しましょう。
→ゴールデンラテの作り方
・苦みのあるものを食べる
苦味のある食べ物は「カパ(水)」を調節してくれます。苦い野菜(菜の花、ふきのとう、ケールetc)や苦いスパイス(クミン、ターメリック)などを食べます。
・朝にシャワーを浴びる
夜にお風呂に入るより、朝に入ったほうが1日をすっきり過ごすことができます。汗の排出を促すために、お風呂の前に軽くセルフマッサージをするのもおすすめです。
・鼻洗浄&鼻点眼
生理食塩水で鼻を洗います。ネティポットなど鼻うがい専用の容器もありますが、100円均一のドレッシングボトルでも代用できます。
鼻洗浄(鼻うがい)をした後は、鼻の中にオイルを塗りましょう。ベビーオイルや白胡麻油を綿棒で鼻内側に塗ります。花粉へのバリアにもなります。
・適度な運動
体を動かして汗をかくことで、体内の余分な水分や老廃物を出してすっきりさせることができます。
【やったらダメなこと】
・夜遅くに食事をすること
十分に消化せずに寝ると体に負担がかかり、体が重たくなります。
・髪が濡れたまま寝ること
体内の「カパ(水)」が増えてしまいます。
・油っこいもの、甘いもの、冷たいものを食べる
油っこいもの、甘いもの、冷たいものは「カパ(水)」を増やすとされているので、食べるのは避けます。
・乳製品を食べる
牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品も「カパ(水)」を増やすとされていますので、食べないようにします。
花粉症にはヨーグルトが効くと言われていますが、これはヨーグルトの乳酸菌で腸をきれいにすることで体の免疫力をあげる為です。なので腸の調子を良くするのなら、レタスやゴボウの食物繊維やキムチの乳酸菌など、他の食べ物でも良い訳ですね。ヨーグルトを食べ続けているけど花粉症が良くならない方は、思い切ってヨーグルトを1週間やめてみるのはいかがでしょうか。
■そもそも花粉症の原因は?
いかがでしたか?薬に頼らなくても、家にあるものでできる花粉症対策です。すぐに効くものではないですが、体の免疫力を強めて、花粉に負けない体になりますよ。
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